みなさんは中村敬斗選手のことをご存知でしょうか?
久保建英選手の一つ上の学年で、現在オランダ1部の強豪AZアルクマールでプレーする菅原由勢選手と同じタイミングで海を渡り、オランダリーグで輝きを放った若きプレイヤーです。
最近は少しくすぶっていましたが、オーストリア1部リーグのチームで輝きを取り戻しつつあります。
今回はそんな中村敬斗選手についてまとめてみました。
wiki風プロフィール
名前:中村敬斗(なかむらけいと)
生年月日(年齢):2000/7/28(21歳)※2021年11月時点
ポジション:FW/WG
利き足:右足
出身地:千葉県
ユースor高体連:ユース(三菱養和SC)
現所属チーム:LASKリンツ(オーストリア1部)
過去所属チーム:FCジュニアーズOÖ、シント・トロイデン、FCトゥエンテ、ガンバ大阪
日本代表歴:U-15~21
経歴
プロ入り前
千葉県出身の中村選手は、元々柏レイソルのジュニアに所属していました。
しかし柏のサッカーのスタイルはパスをつないでいくパスサッカーで、当時の中村選手のスタイルにはあっておらず、中学時代からは彼の持ち味でもある個の力を重視する三菱養和SCの下部組織に所属し、ドリブルなどの個人技を磨きました。
ちなみに三菱養和SCは現在東京都リーグ1部に所属する社会人チームで、ユースチームは相馬勇紀選手(名古屋グランパス)や栗原イブラヒムジュニア選手(清水エスパルス)やアベルカンプ真大選手(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)などのプロ選手も輩出する強豪チームです。
当時から世代別日本代表には選出されており、2017年のU-17ワールドカップにも出場し、初戦のホンジュラス代表戦でハットトリックを決めるなど大会4ゴールをたたき出します。
そんな活躍もあり、高校2年生の時点でガンバ大阪とプロ契約することが発表され、高校3年生の年に飛び級でプロの世界に飛び込みました。
下部組織の選手以外で、Jリーグのクラブチームとトップ契約を結んだ非常に珍しいケースです。
プロ入り後
1年目からリーグ戦にも出場し、ゴールも奪うなど高校3年生にしてあっという間にガンバの主力に定着します。
2年目のシーズンも主力としてチームを引っ張り、ルヴァンカップでは5試合3得点を決めるなどの活躍を見せ、見事ニューヒーロー賞にも選ばれました。
あっという間に活躍した中村選手は、その後あっという間に海外移籍を果たします。
2019年7月16日に、オランダ1部FCトゥエンテへの期限付き移籍が発表され、強豪PSVとの開幕戦にスタメン出場を果たし、なんとそこでゴールも奪って見せました。
その後も定期的にゴールも奪い、オランダ1年目のシーズンは順調かに思えたのですが、徐々にチーム内での序列が下がります。
要因の一つに文化の違いに適合できなかったことがあげられており、また第17節のフィテッセ戦で前半42分に交代させられたことによる精神的なショックも尾をひいたともいわれております。
その結果、まさかの1年でのレンタル打ち切りとなり、2020年6月25日にベルギー1部シントトロイデンへの期限付き移籍が発表されました。
しかし新天地でもなかなか結果がでず、その後オーストリア2部のFCジュニアーズOÖへと移籍を果たします。
この移籍に関して、中村選手は以下のように語っております。
「とにかく試合に出ないと。この年齢で試合に出ないと意味がないと思っていた。5大リーグと言われるところから離れたとしても、オーストリアの1部は離れてはない。ジュニアーズは(1部の)LASKリンツのセカンドチームのような形なんです。活躍次第では、上(1部)に行ける可能性があるというのも、ありました」
引用:https://hochi.news/articles/20210814-OHT1T51102.html?page=1
その後はじめはフィットしませんでしたが徐々に結果を出し、そして2021年8月11日にオーストリア1部の強豪LASkリンツへの完全移籍を果たしました。
オランダで順調な滑り出しを見せ、その後一度はレールを外れたかのうように思われたのですが、またここで這い上がって欧州の第一線まで戻ってきました。
プレースタイル・特徴
前線であればどこでもプレーすることができ、主に左のウイングとしてプレーをしています。
中村選手の武器と言えば、スピードとテクニックです。
ドリブルで相手を抜き去る能力は、同じく左WGを主戦場とする三笘選手を彷彿とさせます。
またFCトゥエンテではフリーキックのキッカーを任されていたほど、キックの精度にも定評があります。
つまり、攻撃に関することならばなんでもできちゃうということです!
こちらはJ1リーグ戦初ゴールのシーンです。
こちらはオランダ時代のプレーです。
PSV戦ではカットインから見事なミドルシュートを決めています。
またフローニンゲン戦では見事な直接フリーキックも決めています。
成績
2018年
17試合出場1ゴール(J1 ガンバ大阪)
15試合出場4ゴール3アシスト(J3 ガンバ大阪U-23)
2019年
7試合出場1アシスト(J1 ガンバ大阪)
6試合出場1ゴール2アシスト(J3 ガンバ大阪U-23)
2019-20
17試合出場4ゴール1アシスト(オランダ1部 FCトゥエンテ)
2020-21
5試合出場1ゴール(ベルギー1部 シント・トロイデン)
9試合出場2ゴール(オーストリア2部 FCジュニアーズOÖ)
2021-22
5試合出場3ゴール1アシスト(オーストリア2部 FCジュニアーズOÖ)
7試合出場1ゴール(オーストリア1部 LASKリンツ)
今後の動向
オーストリア1部の強豪チームでリーグ戦のみならず、ヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)にも出場するなどすっかりチームの主力となっています。
当然このままこのチーム・このリーグに居続けるという気はないと思いますので、ゆくゆくは5大リーグのどこかへと旅立つことを検討しているはずです。
最近では、LASKリンツからブンデス1部ヴォルフスブルクへと移籍した選手や、ブルガリアリーグのチームを1年はさんで当時ブンデス2部のケルンへと移籍した選手などもおり、ここからのステップアップは全然あります。
そのためにはまずは所属で圧倒的な成績をあげる必要がありますね。
なお、現在(2021年11月時点)の市場価値はおよそ「40万ユーロ」となっております。
※transfermarket参照