【東京オリンピックU-24日本代表選手紹介】
大迫
と聞いたら、皆さん「半端ない」と連想するのではないでしょうか。
高校サッカーの時に誕生し、ロシアワールドカップでの活躍を経て日本中に浸透した『大迫半端ないって』。
この名フレーズのおかげもあり、あの大迫選手の認知度はサッカーファンを超え、日本中でうなぎ上りだったのではないでしょうか。
この大迫選手というのは、元鹿島アントラーズで現ヴェルダー・ブレーメン所属の大迫勇也選手のことです。
日本代表の中心選手であり、”半端ない”という言葉通りの男です。
さて、今回はそんな半端ない大迫勇也選手・・・ではなく、半端なくない大迫選手について紹介したいと思います。
いや、こちらの大迫選手も大変半端ないですね。訂正します。
というわけで、もう一人の大迫、”こっちの大迫も半端ないって”でおなじみ(?)、サンフレッチェ広島所属の大迫敬介選手について調べてみました。
wiki風プロフィール
名前:大迫敬介
生年月日(年齢):1999年7月28日(21歳) ※2021年6月時点
ポジション:GK
利き足:右足
出身地:鹿児島
ユースor高体連:ユース(サンフレッチェ広島)
現所属チーム:サンフレッチェ広島
日本代表歴:U-16~24、A代表
経歴
プロ入り前
大迫選手は鹿児島県出身で、中学時代までは鹿児島県で過ごしました。
ちなみに、大迫勇也選手も鹿児島出身で、こちらの大迫選手は鹿児島城西高校で選手権を席巻しましたね。
中学時代は地元のフェリシドFCというクラブに所属していました。
全国的に有名なクラブにいたわけではないのですが、U-16日本代表に選ばれるなどこの時から全国区の知名度と実力を持っていたそうです。
また中学時代に開催が決まった東京オリンピックには、この時から並々ならぬ想いがあったようで、常に出場への意欲を口にし、年齢を逆算したうえで出場に向け努力を続けていたとのことです。
その後高校時代は親元を離れ、サンフレッチェ広島のユースへと進みます。
他のクラブへの練習参加も行った中で、最も環境が整っており、サッカーに集中できると判断してサンフレッチェ広島ユースを選択した大迫選手ですが、高校サッカーも選択肢にあったそうです。
しかし、ユースとは違いGK専属コーチがおらず、キーパーとしての成長曲線を考えた時に、やはりクラブチームへと進むことが自分にとってベストだと判断したようです。
広島ユースでは、毎日16時40分から練習をはじめ、夜まで練習をした後は寮に戻り、寝る前まで筋トレなどの自主練を行うという徹底ぶり。
TVも見ることなく、文字通りサッカー漬けの毎日だったようです。
一方高校時代の私はハンドボール部に所属しており、種目こそ違えどGKをやっていましたが、練習もそこそこに、筋トレもきついから嫌だという愚かな理由で逃げ回り、結局レギュラーにもなれず中途半端に終わりました。
そう考えると、毎日徹底して練習を行っていた大迫選手には、頭が下がります。
とまあ余談はさておき、そんな大迫選手は高校1年生の時から公式戦で出番を得ます。
サンフレッチェ広島のユースは、ファーストチームがプレミアリーグ(U-18世代の最高峰のリーグ)に所属し、セカンドチームもプリンスリーグ(U-18世代のセカンドリーグ)に所属しており、セカンドチームでも非常にレベルの高い環境でプレーすることができたこともあり、成長するにはうってつけの環境でした。
高校2年生の時には広島ユースのファーストチームのレギュラーとなり、高円宮杯U-18サッカーリーグ プレミアリーグWESTの優勝に貢献し、プレミアリーグEASTの王者青森山田高校とのチャンピオンシップでは惜しくも敗れはしましたが、MIPを獲得するなどすでに同世代の中で抜けた存在となっていました。
その後、高校3年生に上がる直前の2017年3月にサンフレッチェ広島とプロ契約を交わし、かねてより目標としていたプロになるという目標を早々に達成します。
プロ入り後
プロ1年目はなかなか公式戦の出番を得ることができませんでした。
それもそのはずで、サンフレッチェ広島の正ゴールキーパーはかつて世代別日本代表の常連でA代表経験もある林卓人選手だったからです。
1年目はその牙城を崩せずにいたのですが、2年目のシーズン開幕前に林選手が負傷したことでACLプレーオフでの出番が回ってきて状況が一変します。
この試合で好プレーを連発したことで、そのままJリーグ開幕時もレギュラーとしてゴールを守り、なんと高卒2年目にもかかわらずJ1で29試合に出場し、見事林選手からレギュラーを勝ち取りました。
その活躍もあり、その年に行われたコパアメリカに招集され、A代表デビューを果たします。
同大会では、南米王者チリに圧倒され、0-4と惨敗を果たしましたが、この年にして日本代表のゴールを守るという異例の大抜擢に日本中が驚きました。
プロ3年目の2020年は開幕スタメンこそつかむ者の、2019年シーズンとはうって変わって林選手との激しいレギュラー争いがおこり、15試合の出場と不完全燃焼となりました。
そして2021年は開幕スタメンをつかみ、見事レギュラーとしての地位を奪い返すことに成功しています。
プレースタイル
大迫選手の特徴として、足元の技術やシュートセーブの安定感があげられます。
Jリーグでのスタッツを見ても、ペナルティエリア内外問わずシュートキャッチ率が非常に高いです。
またGKとして重要な精神力も強いと思われます。
中学時代から常に年代別日本代表にも選ばれてきたこともあり、国際経験も非常に豊かです。
また、サンフレッチェ広島というJ1の名門クラブで正ゴールキーパーをつとめているという点を踏まえても、同年代の選手よりも経験という点でも結果という点でも秀でており、その中で培ってきた精神力も半端ないのではないかと思われます。
では実際のプレーを見てみましょう。
/
広島・ #大迫敬介 の
好セーブを #集めてみた ☝
\昨シーズン、#サンフレッチェ広島 の若き守護神が見せたスーパーセーブをまとめてどうぞ🐻#集めてみたシリーズ pic.twitter.com/vbo43ApMk4
— Goal Japan (@GoalJP_Official) May 14, 2020
成績
プロ2年目の2019年は29試合出場、2020年は15試合出場、2021年は6月時点で20試合に出場しています。
2020年は一度レギュラーを失いかけましたが、2021年にレギュラーを取り返し、J1の舞台で活躍し続ける姿は本当に素晴らしいですね。
今後の動向
GKというポジションは他のポジションと比較すると海外移籍のハードルは高いです。
これまでも、川口能活さんを皮切りに、川島永嗣選手(現ストラスブール(フランス1部))、シュミットダニエル選手(現シント・トロイデン(ベルギー1部))、権田修一選手(現清水エスパルス)、中村航輔選手(現ポルティモネンセ)などそれほど多くの選手が海を渡っていません。
また若い世代だとなお難しく、現在ではベンフィカに所属する小久保玲央ブライアン選手がいますが、なかなかハードルは高いです。
⇒小久保玲央ブライアン選手の記事はこちら
ですが大迫選手は、将来海外にわたることを目標としています。
そのため、東京オリンピックの舞台を海外移籍に向けて自分の価値を高める場ととらえているとのことです。
個人的には、大迫選手にはこのまま飛躍してもらって、4大リーグで活躍する日本人選手になってほしいです。
なお、現在(2021年6月時点)の市場価値はおよそ「90万ユーロ」となっております。
※transfermarket参照